派遣労働者や期間工の契約打ち切り
自動車産業などのメーカーが、派遣労働者や期間工の契約を打ち切りはじめた。ダントツのトヨタを例に検討してみる。
| 2003年度 | 2004年度 | 2005年度 | 2006年度 | 2007年度 | 2008年度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1兆6,668 | 1兆6,721 | 1兆8,783 | 2兆2,386 | 2兆2,703 | ▲1,500 |
| 03年度 | 04年度 | 05年度 | 06年度 | 07年度 | 08年度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 8兆3,262 | 9兆3,321 | 10兆4,597 | 11兆7,647 | 12兆4,085 | 12兆6,658 |
トヨタは今春9千人いた期間従業員を来年3月末までに3千人に減らすそうだ。6千人が失業するが、一人当たりの人件費を、派遣会社などの中間業者への支払いも加味して、年間5百万円と見積もると、合計年間3百億円になる。
これほどのの営業利益を挙げ、内部留保が12兆6,658億円もある企業が、たかだか年間3百億円を節約するために、6千人もの首を切ろうとしている。しかしトヨタが悪いわけではない。企業としては1円でも節約したいのが経済法則というものだ。では、誰が悪いのか。
戦後、企業や官公庁に労働組合が結成された。利益追求だけを進める企業の動きを抑制し、憲法で保障された労働者の権利を擁護するために、法整備がすすんだ。社会福祉の動きも活発化し、いわゆるセーフティネットも充実した。
それが今や、国際競争力の強化という錦の御旗のもとに、労働組合は弱体化され、企業活動の規制は撤廃されて、「なんでもあり」 の時代になった。特に、非正規労働者を労働力の調節弁とする手法に問題がある。
規制緩和が生み出した、あやしげな金融工学がアメリカを空前絶後の不況に導いた。競争力強化という水戸黄門の印籠が、規制を撤廃させ、企業にやりたい放題をさせている。その結果が、今の日本の不況を生んでいる。
もはや道徳が人を規制する時代ではない。刑法があるから、殺人や強盗が抑止できている。法律がなければ、人はなにをするか判らない。規制を撤廃して、企業に好き放題をさせて、それで競争力が上がっても、国民が疲弊してしまっては、なんにもならない。節度ある企業の経済活動には規制が欠かせない。


































最近のコメント